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オリーブ新漬 2010 [新漬け]

遅くなりましたが、今年の新漬けです。
毎度ながら渋抜き時間と仕上がり具合のバランスを考えて・・・・・うまくいったり、当てが外れたり。

ミッション
11/3加工  カセイソーダ=2%  浸漬時間=11時間40分
いい果実でしたから旨みがしっかりとあると想定して、少し味が抜けても綺麗な緑色を保つべく長めの渋抜きとしました。
緻密な肉質と心地よい歯応え、果肉の白っぽい部分が厚く、豊かな旨みと高い香りが魅力です。
やっぱりミッションは美味い!
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ハーディーズ マンモス
渋抜きの条件を変えてみました。
①左の緑果
10/17加工  カセイソーダ=2%  浸漬時間=10時間45分
まだ寒いとはいえないこの時期ならば8時間でも可だと思いますが、厚い果肉を鑑みて10時間超としました。
ですが果実表面に5mmほどの水胞ができたものが数個あり、果肉が軟らかめで浸透し易いと思われます。 水胞は洗い・塩水漬けの途中で消えます。
旨味、香りともに高く、大果で離核も良いので満足度は高いのですが、若干軟らかめで歯応えはもう少しかな。
②右の緑褐色果
10/24加工  カセイソーダ=1.8%  浸漬時間=8時間00分
旨みの流出をできるだけ抑えるべく、濃度、時間ともに下げてみました。
オリーブグリーンくらいに留まってほしかったのですが、美味しそうな色ではないものも。 渋が残っているのでしょう。
色はともかく、これも美味しい。 オリーブらしさはこちらのほうが強いかも。

間をとって、2%で9~10時間が丁度良さそうです。
丸くて厚い果肉に小さめの種子、離核も良く、テーブルオリーブスとして優れています。 ミッションのようなオリーブらしい強い香りではありませんが、フルーティな芳香を楽しめる美味しいオリーブです。
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カラマタ
昨年はその強い旨味で驚かせてくれました。 果実はより大きく、数多く、期待が膨らみます。
10/23加工  カセイソーダ=2%  浸漬時間=11時間00分
7時間半でカットしてみると、種子周囲に薄白い部分が見られ、結果として11時間の浸漬となりまして。
が! なんとしたこと、オリーブの味はしますが、旨味が、オイルが、感じられない・・・・・
果肉に白っぽい旨味層が無く、少し上品な日本の漬物のようです。
果皮色も悪く、脱色してしまったかのようです。 やはり8時間にすべきだったか・・・・・残念。
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アスコラーナ・テレナ
とても数多く生ってくれましたので、熟度、渋抜き度、を変えてみました。
①左の緑果
10/17加工  カセイソーダ=2%  浸漬時間=11時間00分
緑果を使用、まずはしっかりと渋抜きして、綺麗なグリーンに仕上ます。
浸漬中に果皮が半透明の斑になり、少し浸みすぎ感がありました。 10時間くらいでもよいかと。
香りがかなり強く、特にオイル香が特徴的で好きです。 ただし離核がちょっと悪いかな。
②右の褐色果
10/24加工  カセイソーダ=1.8%  浸漬時間=8時間00分
同じく緑果ですが、渋抜きを浅くして、どう仕上がるか試してみます。
結果、果皮・果肉に渋色が濃く残りました。 味、香りともに渋に負けてしまっており、美味しくありません。
③奥の赤褐色果
11/6加工  カセイソーダ=2%  浸漬時間=12時間40分
半熟果を使用、思ったよりも浸みにくく、気温も下がっているので、しっかり浸漬してみます。
色付いた果皮は渋抜きによって淡い褐色に仕上がりました。
熟度が進んだせいか、オイルの味と香りがさらに高まっていて、これは楽しめる出来です。
離核も良くなっていて食べ易く、食感もいい感じで、ミッションとは違う個性の美味しいテーブルオリーブスです。
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ネバディロ・ブランコ
10/11加工  カセイソーダ=1.8%  浸漬時間=10時間00分
昨年は 1.8%で8時間 浸漬してカラフルな仕上がりとなりましたが、2時間プラスのせいかほぼ均質な外観です。
サイズ、見た目は良いのですが、どうも旨味が足りないようです。 食感は軟らかめ。
やはり8時間程度が妥当なのか、はたまた最初から旨味の足りない成果だったのか。
いずれにせよ、昨年のほうが美味かったと思います。
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ペンドリノ
10/2加工  カセイソーダ=2%  浸漬時間=17時間40分
10時間ほどにするつもりが、急な事情で長時間浸漬となってしまいました。
果実の出来もまだまだで、もともとオイル用で可食比率が低い(本来の姿か?)うえに漬けすぎで・・・・・これは調理用(炒め物の味出しかオリーブご飯)にしましょうか。
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WAM
10/16加工  カセイソーダ=2%  浸漬時間=12時間00分
綺麗なオリーブイエローに仕上がりました。
まだ色付き始めたばかりの緑果をちょっと長めに渋抜きし、味も抜けたかなと考えていたのですが。
これが美味しい! 僅かに軟らかい気もしますが、果肉は緻密で離核が良く、とても薫り高い。
小さな果実まで十分に旨味があります。
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モラカモ
10/3加工  カセイソーダ=2%  浸漬時間=19時間30分
ペンドリノと同じく、残念なことをしてしまいました。
昨年はカラマタに次ぐほどの旨味を持っていたのですが、今年は雲泥の差です。
まず、赤く美しくならなかったことは、旨味に欠けるサインに思えます。
そして緑果での収穫も失敗でした。 予想に反して離核が悪いのです。
あの素晴らしい種離れは何処へ・・・・・
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ウェストオーストラリアミッション
10/24加工  カセイソーダ=2%  浸漬時間=8時間20分
この品種は渋が抜けにくいと思います。
少数でしたので油断しました。 グリーンに仕上るつもりでしたが、今年も黒くしてしまいました。
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エルグレコ
10/18加工  カセイソーダ=1.8%  浸漬時間=13時間30分
相変わらず味も無くオイルも無く・・・・・ 使いようがありません。
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マンザニロ(H氏)
10/23加工  カセイソーダ=1.8%  浸漬時間=10時間00分
艶々の綺麗な果実は、味も素晴らしい。 そう主張しているような美味しさです。
マンザニロとしては遅めの収穫だったのですが、猛暑で成熟も遅れていたのかも。
歯応え、離核、旨味、オイル、香り どれも優秀です。 こんな新漬を沢山作れて嬉しいことです。 
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ミッション(H氏)
10/23加工  カセイソーダ=2%  浸漬時間=10時間00分
着色しているものも混ざっているのですが、緑果の果皮・果肉ともに硬めで、もう少し待ちたかったような食感です。
旨み、香りは十分にありますから、味覚としては良です。
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ネバディロ・ブランコ(H氏)
10/23加工  カセイソーダ=1.8%  浸漬時間=9時間50分
ネバの新漬としては収穫が遅く少し熟しすぎですが、昨年のうちのネバのようにカラフルな仕上がりで、緑・赤・黒の食感と味の違いを楽しめます。
歯応えは思いのほかしっかりと心地よく、丸々としていて旨みとオイルも十分に感じられます。
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ミッション(E氏-1)
10/27加工  カセイソーダ=2%  浸漬時間=10時間30分
果皮・果肉ともに硬くバリバリとした食感です。
渋抜きは適度に出来たと思いますが、旨みと香りもまだ立っていないようです。   
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ミッション(E氏-2)
11/7加工  カセイソーダ=2%  浸漬時間=13時間15分
10日で一気に成熟が進んだものです。 よく太ってプックリとした大果になっています。
果実サイズが大きいこと、気温が下がったこと、で少し長めの浸漬としましたが、適当だったでしょう。
歯応えも適度に残っていて、香りは少し落ち気味ですが、旨みとオイルを楽しめるいい熟度です。
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ネバディロ・ブランコ(T氏)
10/23加工  カセイソーダ=1.8%  浸漬時間=9時間45分
このネバも収穫が遅れてしまったのが残念でした。
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コメント 6

rappi

ご無沙汰しています。
色々な種類の沢山の新漬ですね。^^
小豆島に行って新漬食べましたが、美味しいものですね。(^^)
自宅のオリーブからは、今年はオイルを数ミリリットルしか、
しぼれませんでした。^^;
by rappi (2010-12-10 12:58) 

olishiba

rappiさん、お久しぶりです。
紅葉の小豆島、いいですね。 以前、私が行った時期は10月初めと11月初めでして、ミッションの収穫体験や搾油見学などが楽しめました。
搾油に挑戦されましたか。 私も最初はスプーン一杯程度でしたよ。
新漬以上にチャレンジしがいがあります。
by olishiba (2010-12-11 01:25) 

いわさき屋

はじめまして。
オリーブを育てて3年目の初心者です。
新漬けは初チャレンジでして、olishibaさまに辿りつきました。
今朝、ネバディロブランコを収穫して渋抜き中です。
濃度と浸漬時間、参考にさせていただきました。
ありがとうございました。
これからもがんばります!またおじゃまいたします♪
by いわさき屋 (2011-10-10 10:15) 

olishiba

いわさき屋さん、 
コメントありがとうございます。 どうぞよろしく。
ブログ拝見しました。
ネバディロはこちらでも10月初めには色付き始めます。
もう水洗いされている頃でしょうが、水温や熟度によって渋の抜け具合は異なりますから、最初はこまめにカットして感じをつかまれたら良いと思います。
美味しくできますように。
by olishiba (2011-10-11 02:23) 

いわさき屋

olishibaさまのブログをお手本にさせていただいて、念願の自家製新漬けを味わえました。
ネバディロとミッションが完成です。ありがとうございました。
ネバディロは水洗いのとき、放置して茶色になった水をわざわざ捨てていたのでどんより黒くなってしまいました。
色は悪くてもネバディロのほうが美味しかったです。
また来シーズンに向けてお世話を続けます。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

by いわさき屋 (2011-11-04 20:11) 

olishiba

いわさき屋さん、 お疲れ様でした。
美味しく出来て良かったですね。
黒ずんでしまうのは、渋が抜けずに残ってしまった場合、酸化による場合、果実の熟度、状態も影響すると思います。
そして品種も。 ネバディロはミッションやマンザニロに比べて綺麗なグリーンに仕上がりにくいかも。
でも、家庭加工ですから美味しければいいですよね。
by olishiba (2011-11-06 01:09) 

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