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鶴亀オリーブの鉢土      [鶴亀園]

鶴亀園さん、できることから実行されていますので、ちょっとお知らせ。
舟に入っているのは、5月から新しく鉢上げに使っている土です。
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オリーブに適した花崗土を主体として、ココピートと挿し木用土を混ぜています。
根鉢は田土のままですが、まずは改善の第一歩です。
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鉢底にたくさん入れていた木片も止めています。
針金も、深い芯のところで捻じって埋めていましたが、地上に見える位置に上げています。
ユーザーが取り外し易くして、根鉢を痛めるリスクをいくらか軽減できればと。
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鉢を変えること、サイズを変えること、は流通での障害が解決できておらず、まだ暫くかかりそうです。
ですが、改善への意欲は強く持たれています。 期待しましょう。

Brochette ブロシェット      [鶴亀園]

仕事で夏の京都へ。
ホテルの近くでたまたま見つけた、美味しいお店をちょっと紹介します。
フレンチとイタリアンの料理をコンパクトに串焼きにまとめていて、見た目にも楽しい。

国産うなぎ&ズッキーニ、 マデラ酒ソース
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緑ムール貝のエスカベッシュ
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ボードに記された“本日のおすすめ”にも魅かれました。 上のうなぎもそのひとつ。
表に小さなウッドデッキがあり、なんと鶴亀オリーブがゲストを迎えるように鎮座しています。
品種はレクーレ。 若々しい枝葉がバランスよく展開していて、なんとも美しい。
で、ココでいいかなっと・・・・・

エビ&アボカド
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牛タン&イチジク と 丹波美肌豚のブロシェット
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上質な素材と丁寧な仕事、明るくオープンな雰囲気もgood。
ワインも進んでいたところに着信。 う~ん誰?と出てみれば、なんと鶴亀園の岡田氏でした。
初めての場所で、鶴亀オリーブをいじりながら、その作り手と話すとは、なんとも面白い偶然です。
いろいろと模索されており、土と鉢についての確認だったのですが、特に針金について・・・
ダメージとリスクを低減するために、根鉢を貫通させて鉢底で縛るのは止めてほしい。 これもお願いした事の一つでした。
ただ、やはり流通にネックがあるようです。
流通業者の取扱いが手荒く、枝を掴んで持ち上げることが結構あるそうです。
その結果鉢から抜けてしまい、商品にならなくなるのを防ぐための固定であると。
ならば、「創樹」のように地上で主幹を巻いて鉢に固定する方法か、スリット鉢ならば上縁に穴明けをして針金の支点としては・・・とお話ししました。

タコ&ズッキーニ 
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フォアグラ&りんごのコンポート、 ポートワインとバルサミコソース   
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などと長電話をしながらオリーブを見ていましたら、店の人が興味を引かれたらしく、「今、このオリーブを作った人と話しているのですよ」と説明して。
他にも数鉢のオリーブがあったのですが、残念ながら枯れてしまったものあるようです。
この美しいレクーレも、できるだけ早く植え替えるように、あえて言わせてもらいました。
その彼、西川さんは、調理し、サーブし、そしてソムリエ。 柔らかく丁寧な接客はとても居心地が良いものでした。

季節野菜のミックスグリル
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グレープフルーツブリュレ
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旨い料理とワイン、そしてオリーブ。 幸せな時間でした。
また京都へ行きたいなぁ。

Brochette  http://brochette-kyoto.com/  烏丸御池にあります。

タジャスカの枝      [鶴亀園]

鶴亀さんから持ち帰ったタジャスカです。
試験的に経過を見るべく、畑から根鉢を大きく掘り上げてもらいました。

肥料袋に入れただけですが、根の量は従来比でかなりキープできているはずです。
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帰ってから開けてビックリ、根巻きしてくれていました。
短い時間のなかで、ありがたいことです。
主幹が寝ていて放射状に低く広がった樹形ですが、幹枝にツヤと張りがあって現状外観はgood。
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根巻きの中はもちろん田土です。
①田土であっても根鉢を大きく取れば、状態悪化を防げるのか。 成長を維持できるのか。
②根巻きを貫通して、新しい根が飛び出してくる勢いはどうか。
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これは従来鉢の8号サイズ相当株。
根巻きの大きさは径270mm×高さ150mm程度。
25リットルポットに仮植えしました。 あえて軟らかい培養土を使い、毎月発根の状態を確認します。
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もうひとつは従来鉢の7号サイズ相当株。
根巻きの大きさは径250mm×高さ130mm程度。
35センチ径の素焼き鉢に仮植えしました。 同じ培養土です。
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いずれにせよ、大きく広がった枝は400mm径くらいに切り落とすつもりです。
もし、ご自分で挿し木したい、方がおられましたら剪定枝を差し上げます。
苗木にできるかどうかは貴方の腕次第・・・・・

鶴亀園      [鶴亀園]

珍しいオリーブが欲しい・・・大きな果実が生るオリーブが欲しい・・・
複数のオリーブを育てている人ならば、この赤茶色のプラスチック鉢は馴染み深いでしょう。
その生産者である「鶴亀園」へお邪魔してきました。
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まず出迎えてくれたのは、出荷を待つオリーブ達。 様々な品種がところ狭しと置かれています。
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畑から鉢上げして約2週間、ハウスの中で養生したのちに送り出されます。
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この方が、代表の岡田将司さんです。
一見厳しそうにお見受けしますが、とても物腰の柔らかい紳士的な御仁です。
お会いするのは2度目なのですが、今回も快く応対して頂きました。
奥様もご一緒にお仕事されています。
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作業場には見覚えのあるラベルがズラリと並んでいます。
現在の取り扱い品種は約60種ほどあるそうです。
イタリアなど海外へ自ら出向いて、市場などで苗木を仕入れて輸入しておられます。
プロの取引ですから一品種での調達単位数は大量。
そのときの出物が不確定なこと、タイミングによって入荷が滞っている品種もあります。
今のところ、デルモロッコやジャンボカラマタなどは時期未定です。
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このハウス全てが養生中のオリーブでいっぱいです。
ハウス内では定時的に水を自動噴霧しており、鉢上げのダメージを軽減し、枝葉の状態を維持しています。
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表にもたくさんのオリーブ達がスタンバイしています。
これは何だろう、と順に見ていくのは楽しかった[わーい(嬉しい顔)]
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こちらは10号鉢の大物です。
ワサワサと自然樹形で繁っており、スペースに余裕をもって支持バーに固定されています。
なかなかに立派です。
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輸入した苗木を畑に植えて育成しています。
この畑地はもともと水田であったところが多く、ここにあの粘土状の鉢土の由来があります。
いわゆる田土というものです。
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育成畑は、10ヘクタールを超えるそうです。
じつに数万本のオリーブが植えられています。
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今回は、少し深いお話しをさせてもらいました。
オリーブ好きとして、多数購入した者として、前向きな本音を聞いて頂きました。
①購入時の枝張り・姿は充実しているが、しばらくすると状態が下降してゆき、低調が継続するか枯れるものがある。
②赤茶色のプラスチック鉢は、苗木サイズに比べて径が小さく、浅根のオリーブにとっては鉢上げ時に根の大半を失う。
③鉢に入っている土は粘土質であり、鉢から抜く際に固まっていて割れやすく、さらに根を失うことになる。
④鉢と株を固定している針金は、購入した一般素人が抜く際にさらに根を傷め、根鉢を割ってしまうこともある。
⑤これだけの多品種を出荷している生産者は他に無く、大きな特色でありアドバンテージであるのに、品質の点で大きなマイナス印象が定着してしまっている。 例の・・・あの茶プラの・・・
⑥一般素人が購入後に何の心配もなく、オリーブは丈夫であるという通念の通りに成長してくれれば、生産者としての評価は大きく向上し、多品種販売という独自性を十分に生かせる。
⑦そして、購入する私達ユーザーも、安心して楽しめる。

鶴亀さんは、業務形態として業者・問屋への販売のみであり、一般ユーザーへの小売はしていません。
ですから、エンドユーザーの意見・感想・希望を聞いたことがなく、稀に枯れて戻ってくる物があっても、生き物商売であるがゆえの起こりうる範囲内のことと考えていたそうです。
私の話しにはとても驚いたそうで、生産者としてぜひ品質改善をしたいと仰られました。

そこで、プロに対して失礼ながらも私の希望を聞いて頂きました。
①土  粘土質の田土を廃止し、真砂土(花崗土)を主体としたものに変えてゆく。
②鉢  赤茶色のプラスチック鉢は廃止する。
     高さに対して径が大きいスリット鉢を採用する。
     サイズを1段もしくは2段上げて、掘り上げるときの根鉢を大きく取り、細根を出来る限り温存
     する。
③木片  入れない。
④針金  使用しない。
⑤養生  期間を延長する。
なんといっても①でしょう。
畑の土を入れ換えるわけですから、大変な費用と手間、時間も要します。
生産者にとっては、とても大きな負担となるものでしょう。
ですが、岡田さんは、
「作り手として、お客さんに満足してもらう苗木を作ることが第一ですから、これを機会に変えてゆきます。」
これは嬉しいお返事です。 準備を始めたいとのことでした。

一番出荷数が多いであろう6号鉢と、スリット8号(CSM-240)を並べて。
高さはほぼ同じですが、内径は150mmに対して215mmであり、6号サイズとしていた苗木にはこのくらいは欲しいものです。
ただ、重量・スペースが増すことによる運搬コスト増など、バランスを考えていかねばならないことも多いでしょう。
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生き物であり育てるものですから、すぐに出荷品が変わるものではありません。
状況は、またブログ記事でお知らせできると思います。
ですが、生まれ変わった鶴亀オリーブに出会えるのもそう遠くないでしょう。
一人のオリーブ好きとして、とても楽しみなことです。
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